パソコンの変遷

インターネットが普及してもう久しい。
けれども、ついこの前のような気がしてしまう。
きっと私は、パソコンの変遷というものを実体験で感じている時代の人間である。

今から20年くらい前の映画やドラマをみると、パソコンがずっと大きなデスクトップで、もっとブラウン管テレビのように厚みがあったのが分かる。
色も、ブラックの画面に文字や数字が白字やグリーン字でピコピコ出てくるような、ワープロに毛が生えたようなやつ。
メール機能なんてあったのかしら。

そんなことも疑わしいほど、今のパソコンとは随分大きく隔たりがある。
それでも、だんだん普及してくると、画面ももっとカラーになって、文字だけしか打てなかったのが画像がついたりして、少しずつ楽しくなっていた。
インターネットというのが騒がれ出したのもおそらくこの時分。

その頃ようやく我が家にもパソコンがやってきた。
なんで、何のためにやってきたのかは覚えていないけれど、私たち姉妹にとってもいいおもちゃになった。
その当時からパソコンには、はじめからトランプやチェスなんかのゲームがプリインストールされていた。
それをたどたどしい手つきでいじくっていると、さも機械に強いみたいな、そんな気分に浸れて楽しいのであった。

プログラミングとか出来たらかっこいいなと、プログラマーが一体何をプログラミングしているのかすら知らないまま、そんなことをぼんやり思ったものだ。
結局は、現在に至るまで、ワードやエクセル機能もろくろく使いこなせないで、わからないところはなあなあにしてはなから諦めている、なんて情けない体たらくである。
それでも、やはりスパイ映画なんかでエージェントがパソコン操作をしているところなんかをみると、ひょっとして今からでも遅くないかも…なんて前向きかつ身の程知らずに考えたりするのである。